日常が幸せになるように、自分たちの価値観をもっと発信していきたい

正木裕也さん 

株式会社錢屋本舗 代表取締役



「この街にこういうものがあったらいいな」というものを考えて錢屋本舗本館を作りました。

柔らかい大阪弁で語る正木さんは創業主から4代目。大阪・上本町で生まれ育ちました。

自社ビルをリノベーション、ホールを備えたビルを新築し事業を幅広く展開しています。

コロナ以前はスーツにネクタイで仕事をしてたのが、ネクタイをしなくなり、ジャケットとパンツに変えたんです。時代の気分でしょうね。


これからの時代、あまり「権威的な、カタイ感じ」はいらないと思っています。

ボウタイはカジュアルなものに似合って、つけてる人たちがみんな楽しそうですね。

お洒落をしようという時は、ジャケパンにボウタイもいいかもしれません。

ー面白いや好きで、ふだんに蝶ネクタイをつけていただけたら嬉しいですね。

まさにそうですね。もの選びの基準は面白いや好きからズレちゃダメなんです。

希少価値や、高いものがいいというのは寂しいことだと思います。

「おいしい」もそうなんですけど、自分の体が欲するものが美味しいという感覚ね。効率や合理性や損得や、いろんなもので成り立ちすぎていて失ったものや感覚を取り戻したいんです。


ふだんに蝶ネクタイというのもそのひとつでしょうが、特別なことじゃなくていいと思うんですよ。日常のレベルをあげるのが幸せにつながるんじゃないかな。


家の中で過ごす時間とか家事を見直すとか、そんなことも含めて日常がもっと幸せになるように。日常の豊かさ、すでにあるものに気づく豊かさ、占有じゃなく共有することの幸せ。そういう自分たちの考えや価値観をわかりやすいメッセージにして、もっと発信していきたいですね。さらに、それをカタチにしたらこんなもの、というもの作りをして販売に結びつけたいと考えています。


最終的には、ここにいろんな人が集まってきてくれて、その人たちの普段の暮らしがどう変わっていくかなんです。何をやるかというのはきっかけに過ぎません。

錢屋塾も、学びのその先にあるものを目指し、提供しなきゃダメだと思ってるんです。それが周りに何をもたらして、周りがどうなったかということまで伝えていきたいですね。


ここは物理的、空間的なご近所さんのコミュニティを目ざしましたけど、人が集まれない時代になった。じゃあ、価値観を共有できる、心理的ご近所さんを集めようと。


ここに集まる人だけでなく、価値観を共有できたら距離は離れていてもご近所さんなんだ、世界の距離が縮まるんだと思っているんですよ。