人生に大事なのは「遊びごころ」

今井 謙一さん 

京ごふく ゑり善 相談役



男の着物研究家、今井さんが京ごふくのゑり善 京都本店に入社されたのは昭和46年。

まもなく転勤した東京で10年間の勤務の後、京都に戻って40年。

着物の道に入って50年のベテランです。


オフタイムには、ギター、ウクレレ、三味線、キャンプ、社交ダンス、旅行、クルージング、ボランティア、園芸、インスタグラムなど、数えきれないほどの趣味に大忙し。

仕事から日常生活にいたるまで、遊び心を忘れずに楽しみを見出すよう心がけています。

ゑり善さんは、伝統技術に培われた逸品を扱う老舗の呉服店。時にはアッと驚くような注文を受けることも。着巧者ならではのお客様のこだわりを随所に盛り込みつつ、はんなり洗練された「えり善好み」に落とし込みます。


難しいリクエストほど楽しいのだという今井さん。

長年培った知識と経験、センス、趣味という点がつながって、線になるのもこの仕事の醍醐味です。


猫好きのお客様のお誂えに、パソコンを駆使して自らデザイン画を描き、織元や染め屋さんにかけあって仕上げたのは、7匹の猫の振袖と「肉球」の柄を織った帯、長襦袢、ぞうり、えり、ポーチまで肉球づくし。今井さんの遊び心が発揮された一例です。



ービジネスカジュアルでも古裂の蝶ネクタイを楽しんでらっしゃいますね。



最初は気恥ずかしさがありましたねぇ。初めての蝶ネクタイは、YMCAのメンズクラブの集会でした。正装と決まっていたので、タキシードを作って合わせました。


それから、妻と友人夫妻と参加するクルージングには必ず持っていきます。タキシードにもジャケットにも、蝶ネクタイ1本で十分ふさわしい服装になりますから。

外国の皆さんは、もちろん蝶ネクタイですし、気恥ずかしさはまったく感じないですね。友人もいつも蝶ネクタイですが、着けているうちにだんだん自然になってくるものですね。

ふだんもジャケットにチーフやピンバッジを合わせて、蝶ネクタイのお洒落を楽しんでますよ。着物生地ならではの洗練された絹の質感やデザインで首元をかざれるのがいいですね。

私は裂地が大好きなんです。ふつうは身につける機会のない古裂を使った蝶ネクタイ、一目惚れして愛用しています。